「躾(しつけ)」と聞くと、
親が子供にすること、というイメージが湧くと思います。
私にも10歳の娘がいますが、
日々、一喜一憂しながら、
そして一生懸命接しているつもりです。
「躾」は身を美しくすると書きます。
私は、
"子供の身を美しくするために親が躾をする"
のだと考えていました。
しかし、躾の本当の意味は
"子供の前で親として、自分が身を美しくする"
この言葉に衝撃を受けました。
それと同時に心から反省させられました。
ちょうど、その頃私には気がかりなことがありました。
恥ずかしがって挨拶をしっかりできない娘の事です。
当時娘は4歳になったばかりの頃でした。
あまり口うるさく伝えるのはダメだと思いながらも、
ただ、このまま見守っていてよいものか。
悩んでいた私に一筋の光が見えたような気がしました。
"先ずは自分がお手本になれるようにする事だ。"
元々声は大きく明るい方だった私は、
いつも通り、まわりの皆さんへ挨拶を続けました。
一緒にいる時はもちろんの事、一緒でないときにも。
そこから1か月経った頃のある日、
突然、「おはようございます!」と大きな声^^
ご近所のおじさんに
自分から元気な声で挨拶をする娘の姿がありました。
思わず嬉しくなって、すぐに娘に私の喜びを伝えたことを
今も鮮明に覚えています。
その後は、ずっとハキハキと挨拶をするように。
それからというもの、礼儀に関してや、約束を守ることなど、
娘が直した方が良いと感じる事が起こった時には、
話し合いをしたり、私なりに伝えたりする事と同時に
先ずは自分の行動を振り返ることを習慣としました。
娘が時間を守れなかったとき。
私は娘に対して時間をちゃんと守っていたか。
娘が見聞きしている時も自分の行動は正しかったか。
現在も自分の子育てが正しいかどうかはわかりませんが、
この考え方を習慣化することで、
私の心も楽になり、子供に伝えたときにも
お互いひとりの人間として、
しっかりと向き合えているように思えます。
親は”子供はまだまだ子供”
と思っていても、
"子供でも分かることを出来ていない大人が多い"
という現実に気付き、修正できる大人でいたいと思います。
躾(しつけ)とは、"子供の前で親として、自分が身を美しくする"
これからもずっと、肝に銘じて生きたいと思います。